フィボナッチ・リトレースメントとは?
フィボナッチ・リトレースメントは、価格がある値動きのうちどれだけを戻したかを、その値動きに対する割合で測るものです。スイングの高値と安値を取り、その間の距離をフィボナッチ比率の23.6%、38.2%、61.8%、78.6%と、中間点の50%で区切ると、押し目や戻りで最もよく注目される価格が得られます。100%を超える三つのレベル、127.2%、161.8%、261.8%はエクステンションで、同じ値動きをその起点の先へ測ったものです。
計算式は一行で済みます。上昇の後に押している場合、各レベルは高値からレンジ×比率を引いた値です:レベル = 高値 − (高値 − 安値) × 比率。下落の後に反発している場合は、安値にレンジ×比率を足した値です:レベル = 安値 + (高値 − 安値) × 比率。この計算ツールは、選んだ方向に応じて、テーブルのすべての比率についてまさにその計算を行います。
計算ツールの使い方:具体例
ある銘柄が100.00から120.00まで上昇し、いま押しているとします。高値に120、安値に100を入力し、「上昇からの押し目」を選びます。レンジは20.00で、テーブルには23.6%が115.28、38.2%が112.36、50%が110.00、61.8%が107.64、78.6%が104.28と表示されます。安値より下では、127.2%のエクステンションが94.56、161.8%が87.64、261.8%が67.64にあります。
次に「今どのレベルにいるか」に切り替え、現在の価格を入力します。107.64なら答えは61.8%、黄金比のリトレースメントです。109.00なら55.0%で、50%と61.8%のレベルの間です。値動きが逆方向だった場合は「下落からの反発」を選ぶと、同じ比率が安値から上に向かって測られます。
比率の由来
各項がその直前の二項の和になっている数列を考え、ある項をその次の項で割ってみます。結果は0.618に収束し、どこまで数列を進めてもその値に収束し続けます。二つ先の項で割ると0.382になり、一つ前の項で割ると1.618になります。これらはあらゆるリトレースメントツールに使われている比率であり、誰かがそれをチャートに載せるよりずっと前から、この数列が持っていた性質です。もう一つ現れる78.6%は61.8%の平方根で、これがツールによって表示されたりされなかったりする理由です。
市場がこれらの比率を意識するのが、その数学に深い意味があるからなのか、それとも多くのトレーダーが同じ三本のラインを見ているからなのか、その答えをこのページが出すことはできません。このページにできるのは、毎回同じ位置にラインを引くことだけです。それによって、あなたが見ているのが自分の計算違いではなく、実際のレベルであることを保証します。
フィボナッチではない50%
50%のレベルはあらゆるリトレースメントツールの中央に位置していますが、この数列にはまったく属していません。値動きの半分という水準は誰の目にも明らかな注目点であり、また十分に多くのトレーダーがそこを見ているため、他の比率と同じように機能します。当社はこのレベルを残していますが、それが何であるかもはっきりお伝えします。
また、これは当社のEdo Premium DiscountインジケーターがEquilibriumと呼ぶラインとまったく同じです。レンジの高値と安値の中点であり、計算は同じで呼び方が二つあるだけです。このラインより上では価格は値動きの高い半分で取引されており、下では安い半分で取引されています。
レベルが守られることの意味、意味しないこと
61.8で止まって反転するリトレースメントには注目する価値があります。61.8で止まって反転し、その一週間後に同じレベルを突き抜けて戻ってくるリトレースメントは、同じレベルが違う振る舞いをしただけであり、どちらも他方を予測していたわけではありません。このラインは反応が頻繁に起きてきた価格を示しているにすぎず、そこで反応する義務を負っているわけではありません。
レベルが最も役に立つのは、別の何かがそのレベルと一致しているときです。直前のスイング、市場がすでに試したゾーン、エントリー周辺の構造などです。それだけでは、レベルはチャートの上に描かれた格子にすぎず、チャート自体はそこにレベルがあることを知りません。
合うまでアンカーを動かす
よくある間違いは計算そのものではなく、高値と安値の選び方にあります。どちらかのアンカーを数本ずらせば、すべてのレベルも一緒に動きます。そして、価格がすでに反転した地点にちょうどラインが来るようなアンカーの組み合わせは、ほとんどの場合見つかってしまいます。すでに起きた値動きを説明するために事後的に引かれたリトレースメントは、何も説明していません。
答えが必要になる前に、二つのポイントを選んでください。実際にトレードしている値動きの始まりと終わり、誰かに聞かれたら指し示せる地点です。そのうえで結果を読み取ってください。都合の悪い結果が出たときも同様にです。
値動きの先にあるレベル
テーブルの最後の三行、127.2%、161.8%、261.8%はリトレースメントではありません。これらは値動きの起点を超えた反対側に位置しており、レンジをブレイクした価格がそれ以前の値幅に関連したどこかで止まることが多いために存在します。エントリーする場所としてではなく、ターゲットとして使われます。
これらはあくまで同じ距離の投影であり、予測ではないものとして読んでください。測定した値動きが20ポイントだった場合、161.8のエクステンションはその起点から32ポイント先になりますが、それは計算上そうなるだけであり、市場がそこまで行くと約束したわけではありません。
3点エクステンション:押し・戻りから投影する
3つ目のタブは、スイングそのものではなく、押し・戻りの終点からターゲットを投影します。推進波が始まった位置にA、終わった位置にB、その後の押し・戻りが止まった位置にCを置きます。各投影はCにA→Bの値幅と比率を掛けたものを足した値で、レベル = C + (B − A) × 比率、比率は61.8%、100%、127.2%、161.8%、261.8%です。BがAより下なら値動きは下落で、B − Aがマイナスになるため、同じ式で下方向に投影されます。
計算例です。A = 100.00からB = 120.00まで上昇し、C = 110.00まで、つまり値動きの半分まで押したとします。推進波は20.00ポイントなので、61.8%の投影は110 + 20 × 0.618 = 122.36、100%は130.00、127.2%は135.44、161.8%は142.36、261.8%は162.36です。120.00から100.00まで下落して110.00まで戻した場合は、同じ比率が97.64、90.00、84.56、77.64、57.64になります。
各数値の読み方
テーブルは、入力した値動きに対する各レベルの価格を示します。二つ目のタブはその逆を行い、チャートを開いているときに実際に抱く問い、つまり今この価格はリトレースメントの何パーセントの位置にあり、どの二本のラインの間に位置するのか、に答えます。54%の価格は50と61.8の間にあり、そのどちらにも属していません。
レベルは何かを決めるための地点であり、決定そのものではありません。レベルが決まったら、次の問いはそれが示唆するトレードを取る価値があるかどうかです — これは別種の計算であり、当社のリスク・リワード計算ツールが担う領域です。そもそもレベルをどこに置くかという考え方については、当社のメソドロジーで解説しています。